みなさまこんにちは。PonkotsuPhotoです。
近頃は大分暖かくなってきましたね。筆者も花粉症と闘いながら、日々元気に過ごしております。
さて、春と言えば桜です。ソメイヨシノを筆頭に、河津桜、枝垂れ桜など様々な桜が私たちの目を楽しませてくれます。そんな桜ですが、写真に撮ってみると意外と上手に撮ることができなかった経験はありませんか?
私はあります。特に写真を始めたばかりの頃は、何でこの綺麗で儚い雰囲気をドラマチックに表現できないのだろうと落ち込んだものです。あれから16年。まだまだアマチュアの域を脱せてはいませんが、当時と比べれば写真の腕も上達したと思っています。
そこで今回は、私が今までに試行錯誤する中でつかんだ、桜を「ドラマチックに」撮るコツを作例と共に紹介します。みなさまの撮影の参考になったり、新しいアイデアのもとになれば嬉しいです。要点はコンパクトにギュッとまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
桜を「ドラマチックに」撮るコツ
早速結論です!桜をドラマチックに撮影するためには、以下の3点を意識しましょう。
①F値を小さくする
②主題を明確にする
③早朝か夕方に撮影する
これらについて、作例と共に順番に解説していきます。
①F値を小さくする
F値(えふち)とは、一眼カメラにおいて明るさやピントの合う範囲を調整する機能のことです。もっと簡単に要約するなら、背景の"ボケ具合"を決める機能と言ってしまってもいいでしょう。
詳細は割愛しますが、F値を小さい数値に設定すると背景がボケやすくなります。背景がボケることで、桜の柔らかく儚い雰囲気を比較的簡単に表現できるのです。
手前味噌ながら、F値についてはこちらの記事で解説しています。詳しく知りたい方はご覧ください。
【一眼カメラデビュー!】 初心者・未経験者が覚えるべき、たった2つの基本設定🔰 - ぽんこつ写真記
上の作例では、背景がボケることで桜の柔らかい雰囲気が出ていると思います。しかし、これだけだと本記事の趣旨である「ドラマチック」な雰囲気はまだ出ていません。言ってしまえば、まだまだ下地の状態です。
ですので、これから解説する残り2つの要素をプラスしていくことで、写真をどんどんドラマチックに仕上げていきましょう!
②主題を明確にする
これは桜に限った話ではありませんが、写真において主題を明確にすることはとても重要です。写真をパッと見た時に何を伝えたいのかが一目瞭然だからです。
特にドラマチックな写真を撮る際には、主役と脇役がはっきりとしている方が写真に説得力が増します。
桜のような花であれば、あえてひと房だけを目立たせるように構図を作ると画面の中にストーリーが生まれやすいです。
私の場合は、写真を撮る前に色々と観察をします。形が綺麗だったり、他の房とは違う特徴を持っていれば、そういった子を主題に置くようにしています。
上の作例では①F値を小さく設定し、真ん中に配置した②桜のひと房を主題としたことでドラマ性が増しました。F値を小さくするとピントを合わせた場所以外はボケるので、より主役が強調されて「ドラマチック」に仕上がります。
これが「F値を小さくすること」と「主題を明確にすること」の相乗効果ですね。
とはいえ、これも意識しないと難しく、私もまだまだ完璧ではありません。桜のような花はついつい全体を撮りたくなってしまいますが、いつもグッと我慢しています(笑)。
③早朝か夕方に撮影する
さて、これまでの要素に加えて「ドラマチック」な写真を撮るために最も大きなトッピングをしていきましょう。それは、早朝か夕方に撮影することです。まずは作例を1枚ご覧ください。
いかがでしょうか?いままでの作例よりグッとドラマ性が高まっているように見えませんか?ちなみに、この写真は早朝に撮影しています。
技術的な話は一旦置いて「ドラマチック」という言葉の意味を検索すると「劇を見るように感動的、印象的であるさま」と定義されているようです。
劇では、暗くなった劇場で役者にスポットライトが当たります。暗い環境と役者に当たるスポットライトの光。この明暗のコントラストが印象的で没入感のある画面を作り出しているのですね。それを写真でも表現するためには、光源である太陽の位置が重要です。
次の作例は夕方に撮影しています。上の作例と共通しているのは、光源である太陽が低い位置にいる時に撮影しているということです。
太陽が低い位置にあるという事は、周囲は昼間よりも暗い環境ということになります。暗い環境に太陽の明るい光が差し込んでくると、さながら劇のスポットライトのような効果を生むのです。
そういった意味で、早朝や夕方は元々ドラマチックな写真が撮りやすい時間帯と言えるでしょう。逆に昼間はドラマチックな写真を撮るには明るすぎます。自然な光で明るい写真を撮りたいのであれば昼間は最適な時間帯ですが、ドラマチックな写真を撮りたいのであれば不向きな時間と言えるでしょう。
※不向きなだけで全く撮れないわけではありません。
ワンポイントアドバイス
さらに追加のアドバイスです!
朝や夕方に写真を撮る時、太陽に正面から向かい合って「逆光気味」で撮影することを意識すると、より立体的でドラマチックな写真に仕上がります!
逆光は被写体を浮かび上がらせる効果がありますし、何より桜の花びらが逆光で透けることで「幻想的な」雰囲気も写真に加えてくれるのです。
最後の作例です。この作例では今までの写真より広角気味に撮影していますが、画面中央付近に配置した三角形の桜たちを主題とすることで画面がスッキリしました。
また、この写真は夕方に逆光気味で撮影し、F値を設定できる一番小さい値に設定しています。ですので、はじめに紹介させていただいた3つのコツが全て含まれている写真です。個人的には、桜の花びらが逆光で透けているのが幻想的で、お気に入りポイントです。
それでは、最後に3つのコツを復習して終わりましょう!
■桜を「ドラマチックに」撮るコツ
①F値を小さくする …柔らかく儚い雰囲気が出しやすい
②主題を明確にする …主役と脇役を区別することで画面にドラマ性が増す
③早朝か夕方に撮影する …明暗のコントラストでドラマチックな仕上がりに
➣逆光で撮影するとさらにドラマ性が強調される!
おわりに
いかがだったでしょうか。
拙い解説と作例でしたが、最後までご覧いただきありがとうございました。今回は桜をドラマチックに撮影する方法として、3つのコツを紹介しました。
途中で気付かれた方もいるとは思いますが、実は今回紹介したコツは桜だけにとどまらず、色々な被写体で応用が利くものです。
今回はたまたま桜の季節だったため、桜と絡めて紹介させていただきました。もしもドラマチックに撮りたいと思うものがある時は、ぜひ今回紹介した3つのコツを意識してみてくださいね!
それではまた次回の記事でお会いしましょう。
PonkotsuPhotoでした。